
ホロスターズ1期生としてデビューし、8月末に3Dお披露目、9月8日には2周年と記念すべき節目が続いたアルランディスさん。男性VTuberとして初めて『アニメディア』に登場するなど、メディアからの注目も高まっています。
配信では、思わずクスっと笑ってしまうゆるいトークが魅力。昨年末からホロスターズ専業になり活動の密度もより濃くなっているなか、アルランディスさんが常に意識しているのはリスナーの存在だと言います。
そんな彼のモチベーションの源泉に迫っていくと、長年思い描いているという夢の話が飛び出しました。
■「本番で思わず出ちゃった」3Dお披露目配信での言葉
――まずは読者の方に向けて、自己紹介をお願いします。
アルランディスさん(以下敬称略):ホロスターズ1一期生、ちゃきちゃきのイタリア人ことアルランディスです。配信はゲーム実況が多くて、リスナー参加型などみんなと遊べる企画も大好きです。
――先日の3Dお披露目はテンポの良い構成で、1時間があっというまでした。かなり時間をかけて練られたのではないかと思いますが、準備はどんな風に進めていきましたか?
アルランディス:お披露目の時期は結構前から決まっていて、「リスナーのみんなには言えないけど、準備は進めなきゃいけない」という期間が長かったですね……。
内容については時間をつくって考えたというより、普段から「俺何したいんだろう」ってぼーっと考えたり、ほかの人の3Dお披露目配信を見て情報を仕入れたりしていました。その中で、ときどき「あ、これやりたいな」というものが浮かんで、それらを集めて組み立てていった感じです。
――振り返り配信では、進行を2~3回組み直したというお話もありましたね。
アルランディス:過去の俺は一回納得したけど、改めて進行表を読み返したら「なんか違うな」と感じることがあって、そういう直感は大切にしていました。いわゆるスクショタイムも最初はあったんですけど、やりたいことを詰め込んだら尺に収まらなくて。「撮りたい人は好きなタイミングで撮ってくれるだろう」と思って、なしにしたんです(笑)。
――本番中はどんなことを考えていましたか?
アルランディス:内容が盛りだくさんだったので、自分としてはあっという間だったんですよ。「これやってこれやって、次はこれやって」といろいろ考えながらやっていたので、今自分が置かれている状況に浸る余裕があんまりなくて。
――最後の「What a Pastaful World ~なんてスパゲティ世界~」の間奏で、「アルランディスは今、めちゃくちゃ楽しいぞ!」と叫んでいる姿が印象的でした。あれはどのような心境からの言葉だったのでしょうか?
アルランディス:あれは「終わりたくないけど、ここまで大きな失敗もなくできてよかったな」という安堵ですね。あと普段の配信と違ってコメントを見る余裕もほぼなかったので、「みんな多分楽しんでくれてるよな、大丈夫だよな、少なくとも俺はこの一時間すごく楽しかったよ」という気持ちがあふれてきて。
もともと言うつもりのなかった言葉で、本番で思わず出ちゃったんです。今思えば、すごく良いタイミングで言ってますね(笑)。
■「青ウパ」に取り組んだことで、Minecraftの楽しみ方がわかった
――普段の配信も企画性の高いものが多いですが、どのように考えているのでしょうか?
アルランディス:普段から、面白いことをひらめいたらメモしているんです。後でそれを見返して、始めから終わりまでの流れがスッと想像できたものを、配信にしています。
最近だと、嘘ホラー企画はいいものだったなと思っています。実は去年から思いついていて、ずっとやりたかったんですよ。ただあれはリスナーさんと協力してつくり上げる部分が大きいので、自分の規模感とか、見てくれる人の多さとかを見ながらタイミングを待っていて。偶然、YouTubeがこの企画と相性の良い「ショート」という機能を作ってくれたので、「今だ」と思いました。
――この夏からは、「Minecraft」の実況でいろいろな企画をされています。特に青ウーパールーパーを出す企画は、かなりの時間がかかったこともあって、実際に生まれたときはすごく盛り上がりましたね。
アルランディス:「Minecraft」って、なんでもできるぶん、逆に配信の題材としてはどう扱ったらいいかわからなくて。実は結構触りづらい印象があったんです。
そんな中で青ウパだったら、「青いウーパールーパーというレアな生き物が出たら終わり」と、ゴールがわかりやすいんですよね。結果全然終わらなかったんですけど……(笑)。あれをやっているうちに「Minecraft」の楽しみ方みたいなものがわかってきて、ハードコアモードでエンダードラゴンを討伐する「無知クラ」、装置を作ってホロスタのみんなが住む村を豊かにする「天真村発展計画」などの企画につながっています。
――ゲーム実況だけでなく、DJやDAWなど新しいことにもどんどんチャレンジされています。新しいことをやるモチベーションを伺えますか?
アルランディス:もともと新しいことにチャレンジするのものが好きで、そのおかげで多趣味なんです。楽器ならエレキギター、ベース、ピアノが弾けるんですが、どれも「あとは楽譜もらって練習したら弾けるな」という段階まできたら、飽きてしまうんですよ。「レベル30くらいまで来たし、他のレベルを上げよう」みたいな感覚で、どんどん次のものがやりたくなっちゃうんですよね。
アルランディス:DJについては6月に開催したホロスターズのイベント「俺たちの決起集会2021」のときに、実際にDJをやっている方とお話しする機会がありました。そこからいろいろ教えてもらえたりして、かなり運がよかったんですよね。やればやるほど奥が深くて、本当に楽しいですよ!
■「ホロスターズ1本でやっていく」 決断の理由
――今年に入ってからは1日に2~3回配信するなど、活動ペースがますます上がっている印象です。
アルランディス:去年の年末ぐらいまでは悪魔狩りの仕事と並行していて、夜の時間しか配信に割けなかったんです。ホロスターズ1本でやっていくと決めてからは、全部の時間を使えるようになりました。
――かなり覚悟のいる決断だったのではないかと思いますが、なぜ踏み切れたのでしょうか?
アルランディス:実はホロスターズに入るよりもっともっと昔から、バカみたいな夢を持っていて……俺、ヒーローになりたいんですよ。
仮面ライダーとかに憧れてたんですけど、でも現実的に考えて、仮面ライダーにはなれないじゃないですか。じゃあ自分にでき得る範囲のヒーローってなんだろうと考えたときに、「俺が生きてる間、俺に関わってくれた人が悲しい気持ちになることが減って、笑顔でいてくれるようにする」。俺がなれる最大限のヒーローはそれなんじゃないかなって。
ホロスターズに入って配信していくなかで、コメントから笑ってくれてることが伝わってきたり、「アランの配信見ていて気持ちが前向きになったよ」みたいな言葉をお手紙やリプライでもらったりするようになりました。
「ここでなら俺、みんなのことをもっと楽しませられるんじゃないかな」って感じながら最初の1年をやっていて、その感覚がどんどん強くなっていったんですよね。みんなからもらえる反応が増えてきて、そうしたら「もっといろいろやりたい」という気持ちが自分の中に芽生えてきて、「よし、覚悟決めよう」って踏み切った形です。
――そんな経緯があったんですね……!
アルランディス:自分はそういうことを成したくて生きていて、それを配信でやった結果、みんなも笑ってくれる。そのWin-Winの関係が、すごく良いものだなって感じています。配信最高ですね!
――「どのぐらい夢を叶えられているか」の尺度は、やっぱりリスナーさんのリアクションなんですね。
アルランディス:むしろそれだけですね。姿や表情が見えないので、イラスト描いてくれたり、切り抜き動画作ってもらったり、リプライやコメントで「あそこ面白かったよ」とか、何かしらの反応をしてくれて、やっと俺の所に届くものだから。本当に、みんながくれるいろんなリアクションから、エネルギーをもらっています。
■アルランディス、そしてホロスターズを知るなら今!
――今後、チャレンジしたいことを教えてください。
アルランディス:もともと体を動かすのが趣味だったので、本当になんでもやってみたいです。リアクションが取りやすくなったので、特にバラエティの企画はやりたいですね。無理でしょうけど「無人島で一週間暮らす」みたいなのも、やってみたいですし……。
――いろんな意味でハードだと思いますが、それはぜひ見てみたいです。
アルランディス:それと、自分がゲームや漫画といった文化に育てられてきたので、そういった作品に登場するのは夢ですね。漫画には一度、『サバゲっぱなし』という単行本のおまけ話に出していただいたことがあるんです。自分が好きでずっと読んでいた漫画なので、めちゃくちゃ嬉しかったのを覚えています。ネット番組や、テレビ番組にも出てみたいですね。
――続いて、前回の荒咬オウガさんからの質問です。「家賃に糸目をつけなければ、どんな物件に住みたい?」と来ていますが、いかがでしょうか?
アルランディス:今住んでる所、めちゃくちゃ狭いんです。配信ブース置いたらほとんど終わり、みたいな環境で。とりあえず部屋が何個かあって、配信部屋と、寝る部屋と、リビング、みたいな感じで分けられる所に住みたいですね。あとはクリアしたゲームのグッズを集めるのが好きなので、グッズを置ける場所もほしいな。
それから地下室も憧れますし、風呂とかも広い方が絶対良いですね。今の家めちゃくちゃ風呂が狭くて、お湯をためずにシャワーだけ使ってるんですよ。だからでっかい風呂で、サウナとか岩盤浴とかが付いててほしいです。2階建て+地下1階、駐車場付きがいいなあ。
――質問者であるオウガさん、前々回登場の影山シエンさんは3期生組であり、またアルランディスさんの3Dお披露目配信にもゲスト出演されました。1期生のアルランディスさんからすると後輩にあたりますが、このお2人はどんな存在でしょうか?
アルランディス:ホロスターズ全体に言えるんですけど、先輩後輩の垣根がないんですよ。だから後輩というより、すごく頼りになる友達と言った方が正しいかもしれません。横並びで、全員で一緒にやってきた感覚です。
シエンくんはマフィアのボスだけあって、気が利きますね。まわりの人の体調や機微によく気づいて、手を差し伸べるタイプです。めちゃめちゃ助かってるのは、みんなで「ご飯行こう」ってなったときに、率先してお店を調べてくれるんですよ。もうね、便利です(笑)
オウガくんは話が合いますね。あの子は漫画やサブカルチャーにすごく詳しいので、いろんな話題を持ってるんです。何かの控室とかでみんなが集まってるときに話のきっかけを作るのは、オウガくんが多かったりします。
――普段の配信では見られない貴重な一面ですね! それでは、アルランディスさんの次の人への質問は何にしますか?
アルランディス:「1つ夢が叶うなら、何を願いますか?」にします!
――わかりました。最後に、告知やメッセージがあればお願いします。
アルランディス:俺にしてもホロスターズにしても、今から見ておけば、成長物語のようなものを感じられるはずです。というか、俺じゃなくてもいいです。ホロスターズは全部で9人いて、個性がしっちゃかめっちゃか多方面に飛んでいってるグループなので、きっと気に入る人がいます。
――見に来るなら今だ、と。
アルランディス:今です! 今ですよ! ほんとに。今見とかないと、後で絶対に「もっと早くから見とけばよかった~」って思うはず。12月には全体ライブも控えていて、見てくれるみんなに200 %楽しんでもらえるように今頑張っています。楽しみにしてもらえたら嬉しいですね。
Ⓒ 2016 COVER Corp.
・アルランディスツイッター
・アルランディスYouTubeチャンネル