インタビュー

2022.01.03

皆さんに愛していただけるよう私なりのエキュートちゃんを演じました──TVアニメ『邪神ちゃんドロップキックX』で初のアニメ声優デビューを果たしたVTuber・朝ノ瑠璃さんロングインタビュー

忍者系バーチャルYouTuber、朝ノ姉妹ぷろじぇくとのお姉ちゃんとして活動中の朝ノ瑠璃さん。

普段の配信や動画以外にも、歌やゲームへの声優出演などマルチな活動を続けている彼女ですが、TVアニメ『邪神ちゃんドロップキックX』の新キャラクター声優オーディションに応募し、総勢1661名の中から見事1位を獲得し、エキュート役としてデビュー&声優事務所「クロコダイル」に所属することが決定しました。

VTuberがTVアニメでメインキャストを務めるのは初であり、声優事務所に所属するというのもまた初の快挙となる出来事は、またたく間にVTuber業界でニュースとなりました。

今回、アップステーションでは、朝ノ瑠璃さんに直接インタビューする機会を頂き、声優デビューした心境や、役作り、今後の活動、パーソナルな部分についてなど、たっぷりとお話を伺わせていただきました。

初アフレコの感想や、声優を意識し始めたキッカケなど、貴重なエピソード満載ですので、ぜひ最後までご覧ください!

──本日はインタビューにご協力いただきありがとうございます! 早速ですが、『邪神ちゃんドロップキックX』でアニメ声優としてのデビューが決まった時の率直な感想からお聞かせ願えますか? 

朝ノ瑠璃さん:ぶっちゃけ信じられなかったですね。ものすごく嬉しいっていう気持ちもあったんですけれど、あまり実感がなくって。バーチャルYouTuberがテレビアニメのレギュラーキャラクターを演じるっていうことが本当に今までなかった初めてのことなので。

これからおそらくバーチャルYouTuberさんって声優界にいっぱい進出してくるとは思うんですけど、それにあたってきちんと架け橋になれるかとか、胸を張って私がバーチャルYouTuber声優として先に道を切り開いたんだぞっていう、開拓者になったんだぞっていうことを胸張ってやれるかとか、皆さんに受け入れて頂けるかとかもいろんな思いがぐちゃぐちゃ混じってましたね。 

──最初は実感が湧かなかったとのことですが、逆にそれを実感した瞬間みたいなものはありましたか? 

朝ノ瑠璃さん:『邪神ちゃんドロップキックX』エキュートオーディションの結果発表がお客さんの目の前で行われたんですけど、発表があって、実際に相方になるアトレ役の長谷川玲奈さんと生でキャラクターとしての掛け合いをやらせて頂いて……。その後にいろんな雑誌記者さんからインタビューを受けて、全て終わってふーって一息ついた時に、「あっなったんだな」って(笑)。一気にドンって来ましたね。 

──初収録の感想を伺ってもよろしいですか?

朝ノ瑠璃さん:そうですね、やっぱりなによりもすごく緊張したっていうのがあって。収録ではやっぱり『邪神ちゃんドロップキックX』に出演されている方と直接お会いさせて頂いて、ほぼほぼ全員とご挨拶させていただいたんですよ。

後は(オーディションの)ファイナリストの方々だったりとか、オーディションに応募した1661人の思いを背負って今私はこのマイク前にいるんだっていう、プレッシャーがあったので、本当に皆さんに愛していただけるよう、「このVTuber結構いけるやん」って思ってもらえるように、でも私なりのエキュートちゃんを演じさせていただきましたね。

──ちなみに初収録の時でなくても構わないんですが、収録現場で印象に残ってる事などはありますか?

朝ノ瑠璃さん:私が初めて現場に入った時『邪神ちゃん』に出ている声優さんたちがみんな口を揃えて言ってくれたのが、「『邪神ちゃん』の現場は凄いアットホームだから安心して大丈夫だよ」って言ってくださったんですね。あとは収録の合間とかに声優さんたちと「VTuberやってるんです」みたいなお話とかをさせて頂いて、緊張をほぐしていただいた感じですね。

──その際になにかアドバイスを頂いたりとかしたのでしょうか? 

朝ノ瑠璃さん:実はアフレコの現場に入る何日か前に、きちんとマイク前での立ち回りが出来るかどうかっていうことをテストするための練習会みたいなのがあったんですよ。その際も音響監督に見守って頂いて一通りやらせて頂いた時に、「なんだ全然問題ないじゃん」っていう風に言って頂いて。これまでやってきたマイク前での立ち回りだったりとか、ゲームの収録とかで培ってきたものが生きてきてるのかなーって思いましたね。

──なるほど、ありがとうございます。では、瑠璃さんから見た『邪神ちゃんドロップキック』や、演じるエキュートちゃんの魅力とはどんなものでしょうか?

朝ノ瑠璃さん:『邪神ちゃんドロップキック』そのものに関しては、舞台となる神保町に実際にそのキャラクターたちが生きているような感覚が凄くあるんですよね。あとは可愛い女の子たちがすごいバイオレンスなことをしているのに、でも憎めないっていうキャラクター性だったりとかにすごい魅力を感じます。

私が演じているそのエキュートちゃんは、『邪神ちゃんドロップキック』のメインキャラクターにあたるその邪神ちゃんと花園ゆりねとは系統は似てるんですけど、またちょっと感じのキャラクターになってて。
ヴァンパイア族のお姫様なんですけど、ものすごいわがままで、自分は強いんだぞっていう風にイキりまくるけどめちゃくちゃ弱くて。でも可愛いし、神保町の献血センターの支部長を務めるくらいちゃんと偉いんですよね。

なんて言ったらいいんですかね、なんかとにかく可愛いんですよ出てくる女の子たちが。やってることはものすごくぶっ飛んではいるんですけど、そこもまた面白いというか。

あとその『邪神ちゃんドロップキック』に関わる方々、主に宣伝プロデューサーの方が凄くフットワークが軽いんですよね。オーディションに合格した後とかも、『邪神ちゃん』とこれのコラボとかどうですかっていう風に宣伝プロデューサーに聞くと、「直ぐにやりましょう」みたいな。断らないんですよね、めちゃくちゃフットワーク軽いんですよ。そこもまた魅力ですね、スタッフ含め長く愛されてるんだなーって思います。

──ちなみにその演じる上で気を付けた点などありますでしょうか?

朝ノ瑠璃さん:そうですね、今回のオーディションって投票制だったんですけど、投票で決まるってなると自分の推しが勝てなかったっていう悔しさとかっていうのは出てくるし、私もオーディションに受かったと凄い祝福の言葉ばっかり受けたっていう訳ではなくて。

バーチャルYouTuberっていう新たにまだ土壌が出来たばっかりのコンテンツって、普通の人からしたらちょっと得体の知れない、なんじゃこりゃみたいなコンテンツから「VTuberが声優になるの?」みたいな謎の状態だったので、一発目から愛されるとはやっぱり思ってなかったんですよね。ファンの方はもちろん凄く喜んでくださってたんですけど。

そういう方たちをアッと驚かせたいというか、既存のアニメファンのみなさんにも喜んでもらえるよう、今まで『邪神ちゃんドロップキック』という作品を作ってきた出演者の声優のみなさんだったりとか、あとは監督の方々とか音響監督さんとか、きちんと現場に馴染める、もう私は『邪神ちゃんドロップキック』のファミリーなんだって、しっかりファミリーになれるように自分が収録する数時間前とかに現場入りして、他の方が録っているところをきちんと見て、なるほどこういう空気感なんだなっていうのだったりとかしっかり勉強させて頂きました。
とにかくそうですね、朝ノ瑠璃を愛さなくてもいいから『邪神ちゃん』とエキュートちゃんだけを愛してくれって気持ちでいました(笑)。 

──役作りで難しかった点などはありましたか?

朝ノ瑠璃さん:オーディションの募集要項を見た時からなんとなく、「おっ」ていう瞬間はあったんです。でもやっぱり凄く難しかったんですよね。ロリだし、でも気が強くて、でも弱くって泣き虫で、でも偉くてっていう。

──色んなアンバランスな要素をいっぱい抱えてますよね。

朝ノ瑠璃さん:そうですね。実はオーディション当初に出した音声と、今現在演じている音声って本当に全然違うんですよ。オーディション中にいろんな方のエキュートちゃんを聞いて、良いものを吸い取って自分の中で咀嚼して、今のエキュートちゃんがあるのかなっていう感じはしますね。

──ありがとうございます。非常に面白い話を聞かせて頂きました。 ちなみに、声優事務所にも一緒に所属するというのも発表されていましたけども、こちらの経緯も伺ってよろしいでしょうか?

朝ノ瑠璃さん:実はですね、この『邪神ちゃんドロップキックX』に出てくるエキュートちゃんのオーディションに合格した方。つまりエキュート役に選ばれた方は声優事務所クロコダイルへの所属を確約しますってオーディションの募集要項に書いてあったんですよ。

──なるほど。

朝ノ瑠璃さん:そうなんです。私それを見逃してて、オーディション途中で気付いたんですよ。 

──自分のオーディションの話でいっぱいで(笑)。

朝ノ瑠璃さん:そう、いっぱいで(笑)。課題をどうやって録ろうかみたいなところを考えてたので、最終審査に進出しましたっていうのが発表されてから、改めて募集要項を見て「え、合格すると事務所入れるの!?」みたいな(笑)。

──事務所に入ってから変わったなと感じることなどはありますでしょうか?

朝ノ瑠璃さん:ものすごく、変わりましたね。

──具体的に伺っても大丈夫でしょうか?

朝ノ瑠璃さん:言える範囲ですと、VTuberとしてやっていた時よりも声のお仕事が倍以上増えましたね。

──声優事務所なので、声のお仕事がバンバン入ってくるんですね。

朝ノ瑠璃さん:そう、沢山頂いていて、なんか目まぐるしい日々を送ってますね。なんかいろんな現場で勉強させて頂くじゃないですけど、本当に私、声優事務所に入ったんだなーって実感するお仕事を凄く頂いてて、そこが変わった所ですかね。

──ありがとうございます。では次にですね、瑠璃さんのパーソナルな部分も掘り下げていければと思うのですが、瑠璃さんはゲームの声優としてはすでに何度も活動されていまずが、そちらの活動についてもお話を聞かせて頂ければと思います。

朝ノ瑠璃さん:私は2018年の5月にバーチャルYouTuberとしてデビューしたんですけど、その半年後には『サウザンドメモリーズ』っていうスマートフォンのアプリで声優デビューをさせて頂いて。そこから『コトダマン』に出させて頂いて、『うつろにっき』っていうゲームがあってっていう風にトントン拍子でした。

当時は声優のお仕事に対しての憧れはもの凄くあったんですけど「声優やりたいやりたい」っていう訳では実はなかったんですよね。バーチャルYouTuberとして活動している自分が声優をやるっていう思考が当時の自分の中に無かったので、やり方とかも分からなかったんですよ。

けど、歌が好きで、お芝居が好きですっていうことをアピールしていったら、自然と「よかったらうちのゲームで声優どうですか」っていう風に声をかけて頂く事が増えてきて、そこからですね。

──なるほど、縁が繋がったみたいな感じなんですね。

朝ノ瑠璃さん:どんどんどんどん縁が繋がってた感じですね。

──ちなみに初収録の思い出って覚えてらっしゃいますかね?

朝ノ瑠璃さん:ああー(笑)、覚えてます覚えてます。実は動画作ったんですよ、そのアフレコ現場の。今でも何回か見返すぐらいなので、一応憶えてはいるんですけど、ただただめちゃくちゃ緊張してて。
 


朝早く起きて、私は石川県に住んでるんですけど、石川県からスタジオまで新幹線に乗って行って、その新幹線の中でスマホを使ってずっと台本を読み返して、事前にテストで録った自分の音声とかをイヤホンで聞きながら、ここがこうでこれが駄目でみたいな。ずっとそのキャラクターの事をスタジオ入るまで考えてましたね。

──実際に収録する段になった時もやはり緊張しましたか?

朝ノ瑠璃さん:めちゃめちゃ緊張したんですけど、その時担当してくれてた音響監督さんがすごい褒めてくださる方で、リラックスして出来はしたんですけど、データ確認お願いしますっていう連絡が来た時に改めて聞いて、もっと出来たなって(笑)。

──やっぱり緊張で100パーセントは出しきれなかったんですかね。

朝ノ瑠璃さん:後悔はすごい……なんじゃこりゃってなりました。今聞いてもなんじゃこりゃってなるんですけど(笑)。でも、そこからどんどんこう頑張っていこうかなって思うようにはなりましたね。

──その出演が声優になるということを意識し始めたタイミングって感じなのでしょうか? 

朝ノ瑠璃さん:憧れはあったんですよね、やってみたいなっていう。憧れはあったんですけど、実際に『サウザンドメモリーズ』で声優をやらせて頂いて、VTuberでも声優は出来るんだって思った瞬間から結構強くなりましたね。やりたいやりたいって。

──憧れはあったとのことですが、声優に憧れたキッカケみたいなものはあるのでしょうか?

朝ノ瑠璃さん:そうですね、小さい頃からかなりアニメは見てたんですよ。『おジャ魔女どれみ』だったりとか、『美少女戦士セーラームーン』だったりとか。女の子だったら絶対ハマるだろうなっていう作品から入ってたんですよね。

そこから少女漫画を見始めて、思春期に差し掛かったあたりで若干アニメからは遠ざかってたんですけど、当時通ってた寺子屋の友達に見せてもらったのが『銀魂』っていう作品だったんですよね。それですごい面白いキャラクターがいっぱい出てくるし、漫画を読んで久しぶりにアニメ熱がまた、うおーって燃え上がって。

当時アニメも放送されていたタイミングだったので、リアルタイムでその『銀魂』のアニメを見た時に、坂田銀時役を務めている杉田智和さんのお声を聞いた時に、「ズギュン!」みたいな。自分の中の乙女心が動いたじゃないですけど、「この人めっちゃ良い声してる」っていうびっくりというか。そこからもうズブズブにはまっていって……。

その次に『マクロスF』を見て、歌うことに対する情熱を知って。あとは『家庭教師ヒットマンREBORN!』っていう作品を見て、声優さんてすごいなーってなっていきましたね。だからなんとなくアニメに関わる仕事をしてみたいなって思ったのはその辺りですね。

──なるほど。少し質問被ってしまうかもしれませんが、好きな作品やあこがれの声優さんなどいたら教えていただけますか?

朝ノ瑠璃さん:そうですね、杉田智和さんはもう子供の時からずっと大好きで、その杉田さんのラジオに出させて頂いた時とか、その日一日眠れなかったぐらい本当に大興奮してて、本当に大好きなんですよ。あとは花澤香菜さんとかもすごく好きです。花澤香菜さんが叫んでる時の声とかがすごい好きで。

──シーンが具体的ですね(笑)。

朝ノ瑠璃さん:そうです(笑)。あとは木村昴さんとかすごいコミカルな方で面白いなぁって最近は思っていたりとか。最近だと『東京卍リベンジャーズ』の花垣武道役を務めている新祐樹さんとかもすごく好きですね。好きな声優さんと言われるといっぱいいます、中村悠一さんも好きですし神谷浩史さんも好きですし、いっぱいいます(笑)。

──では少し質問を変えまして、出演してみたい作品や共演してみたい方はいらっしゃいますか?

朝ノ瑠璃さん:実は『銀魂』に出たいっていうのが夢だったんですけど、『銀魂』終わっちゃったんですよね(笑)。終わったとき凄いショックだったんですよ。間に合わなかったって思って。でもまた杉田さんとお芝居させて頂きたいなっていう思いもすごくあります。
あとは『東京卍リベンジャーズ』だったりとか、自分が読んでいる作品ですね。でもいろんな作品に出会いたいなっていう気持ちもありますし、色んな声優さんと一緒にお芝居させて頂いて、勉強して行きたいっていう気持ちがすごく強いですね。

──先ほどから挙がっている作品をみるに少年誌や男性向けの作品が多いかなっていう印象を受けましたが、それこそ幼少期にハマっていた『セーラームーン』や『おジャ魔女』のような女性向け作品に挑戦してみたいといった気持ちはあるのでしょうか?

朝ノ瑠璃さん:もちろんチャレンジしてみたいっていう気持ちはあるんですけど、少女向けのアニメだったりとか少年向けのアニメ、それこそもうちょっとバイオレンスな感じだったりとか、色々やってみたいっていうか。

いろんなお仕事頂いて声優の現場に入って、実際にそのキャラクターを演じる時ってものすごく楽しいんですよね。楽しいのと同時に、「あっ私こういうのもいけるんだ」って気づく瞬間もあるので、それが面白いというか。

なので「朝ノ瑠璃に是非」って言ってくださるコンテンツさんにはやっぱり全力で恩返ししたいという気持ちなので、何々といえば朝ノ瑠璃じゃなくて、この人いろんな作品出てんなーっていう声優さんにはなりたいです。

──ありがとうございます。ちょっと今の話が次の質問に被る所あるのかなと思うんですけども、今後声優としてどんな風に活動していきたいと思っていらっしゃいますか?

朝ノ瑠璃さん:あっちこっち出たいなっていう気持ちもすごくあるんですが、やっぱりこう少年向けのアニメの主人公だったりとか、あとはラブコメ系のヒロインだったりとか、メインキャラクターをアニメで務めてみたいなっていう気持ちは強くあります。

バーチャルYouTuber声優っていうものがいるんだぞっていう事、そして私自身が色んな作品に出ることによってバーチャルYouTuberという存在をいろんな方に知って頂けるように色々チャレンジしていきたいなって。やっぱり制限とかはどうしてもバーチャルなのであるんですけど、バーチャルでもやれるところまで頑張ってみたいなって悔いなくやっていきたいなって思ってます。

──なるほど、ある意味ではバーチャルYouTuberの広告塔、宣伝塔みたいな感じなんですかねそれは。

朝ノ瑠璃さん:そうですね!

──ちなみにご自身が得意としてる演技や、これ自信ありますよみたいなものはありますか?

朝ノ瑠璃さん:魔法少女の頭らへんで浮いてる小っちゃいキャラとかいるじゃないですか、妖精っぽいそういうキャラクターだったりとか。あとは悪役に振り切ったタイプの色気あふれる声を出すような女ボスだったりとか。

──悪の女幹部みたいな感じの。

朝ノ瑠璃さん:そうですそうです。実は音域的に凄い得意なところではあるので、そういうのもやってみたいなとは思ってますね。

──幅広いですね(笑)。

朝ノ瑠璃さん:そうですね(笑)。だからビックリすると思います多分、やることになったら。 

──ありがとうございます。ちなみに今後も声優として活動していくと思いますし、もちろんバーチャルYouTuberとしての活動も抜かりなくだと思うんですが、活動のバランスなどはどう考えていらっしゃるのでしょうか?

朝ノ瑠璃さん:オーディションに受かるまではバーチャルYouTuberの活動が比率で言うと10だったんですけど、オーディションに受かって事務所に入ることになって、いろんなお仕事をさせて頂いてってなってる現状が、VTuberの活動が3で声優の活動が7っていう風になっちゃってるので、バランスよくやれるようにしていきたいなとは思っています。

やっぱり私にとってどちらの活動も、ものすごく大切なんですよね。バーチャルYouTuberとしてデビューさせて頂いた時も、その自分の人生の転機だったなってすごく思いますし、ずっと憧れてた声優っていうお仕事が出来てるのも応援してくださったファンの皆さんのお陰なので、私一人の実力で勝ち取ったわけではないっていう、皆さんが私の夢を叶えてくれたっていう気持ちがやっぱりすごく大きいので。

「もうVTuberやめて声優一本になっちゃうのかな」って不安がってる方もいらっしゃったんですけど、絶対にそういうことはしたくなくって、私が生まれるきっかけになったバーチャルYouTuberっていう活動も大事にしつつ、みんなが叶えてくれた声優っていう夢も大事にしつつ、どちらも大事にしていきたいです。

時には忙しくて偏っちゃう時もあるけど、それは別にファンの皆さんのことを忘れたとかそういうわけではないっていうのは、みなさんに分かって頂けたらいいなって思いながらきちんと誠実にやっていこうと思っています。

──では続いて、VTuberの活動と声優としての活動の両方で、今後の活動の展望を伺いたいのですが。

朝ノ瑠璃さん:VTuberとしての活動は知名度を上げていく事が声優活動にも繋がるなと思っています。”朝ノ姉妹ぷろじぇくと”って変な動画からラジオ配信まで色々あるので、どんな動画でもいいから、ちょっとしたきっかけでバズった時に皆さんがそういういろんな動画を見てくれて「朝ノ姉妹っていうのがいたんだ、やーもっと早く知ってればよかったな」っていう風に思って頂けるように、活動をこれからも続けていきたいと思っています。

あとは今お手伝いさせて頂いている「ぶいせん」っていうVTuberグループがありまして。そのぶいせんの子たちも、運営の方(朝ノ姉妹ぷろじぇくとも手掛けているノリ氏)と一緒に協力しながら育てていっているので、その子達の事も引っ張り上げられる様にしたいなと思ってます。いわばプロデュースですね、プロデュースにも力を入れていきたいなとは思ってます。

ぶいせんofficialTwitter(@VtuberSchool)

声優のお仕事に関しては、まだ事務所に入りたてで、これからお世話になっていくというか、クロコダイルさんにも大きく恩返しを出来る様に自分の知名度を上げていきながら、お仕事をしっかりこなしていって、色んな人に私を知ってもらえるように頑張りたいです。

そうすればぶいせんもそうだし、クロコダイルもそうだし、私の好きな人たちをいろんな方に知ってもらえると思うので、精一杯頑張っていきたいなって思ってます。具体的にどう頑張るかって聞かれるとうーんって感じなんですけど(笑)。

──お話を聞いていると、瑠璃さんのモチベーションは自分の好きなものであったり空間だったりを、みんなに知ってもらいたいみたいなところがあるのかなと感じたのですが、その辺は意識していらっしゃるのでしょうか?

朝ノ瑠璃さん:なんて言うんですかね。実は私、人から好かれるっていう事があまりなかったんですよ小さい頃から。交友関係が広かった訳でもないし、家族仲が良かったっていう訳でもないので、だからこそ自分を好いてくれて頼りにしてくれる人たちに恩を返したいっていう気持ちが先行してるんですかね。

──なるほど。ありがとうございます。ちなみに根本的な話なんですが、なぜVTuberとしてデビューしたのか、その根源的なものを伺っても?

朝ノ瑠璃さん:実は元々VTuberを知っていた訳ではないんですよ。なんとなく頭の中に人前に立って歌を歌ったり、お芝居したり、それこそ声優さんのお仕事もしたいなとも思っていたんですけど、うち忍者の家系なので、生まれた時から両親の敷いたレールの上を歩いて生きて来たんですよね。

そんな時に今の運営さん、黒子さんたちにスカウトして頂いて、「VTuberってのがあるけどどう?」みたいな感じで声をかけて頂いて(笑)。そこから、私にも出来るんですか?っていう疑問を抱きつつ、この業界に飛び込んだんですよね。なので最初からVTuberをやりたいからデビューしたっていう訳ではなかったんですよね。

──結果的にっていう形ではあるんですね。

朝ノ瑠璃さん:結果的にって感じですね。

──今はどうですか? その立場からスタートして、VTuberとして活動してきて、ご自身にとって今現在VTuberとはって言うと、ちょっと広くなりすぎかもしれませんが、自分にとってのVTuberとはどういうものであるのかっていうのを伺えればと。

朝ノ瑠璃さん:別にメタ的な意味とかではないんですけど、第二の人生だなって思いながら楽しんでます。何て言うのかな…夢を叶えたくても叶えられなかった時の自分と、今の自分ってやっぱり比べると明るさが全然違うと言うか、もう後悔しないように、もうここが最後の人生だろうなって思いながらやってますね。

──ずいぶん重たい決意を(笑)。

朝ノ瑠璃さん:めちゃめちゃ重たいと思うんですけど(笑)。それぐらいバーチャルYouTuberとしてデビューする事って、私の中で結構大きな転機だったんですよ。それをしてなかったら多分私は今、和室で机に向かって文をしたためていたのかな、なんて思ったりしてるので(笑) 。

──ありがとうございます。では最後に、この記事を読んでくださった方や朝ノ衆(ファン)の方々にメッセージをお願いできますか?

朝ノ瑠璃さん:初めてアップステーションを見て朝ノ瑠璃というものをしてくださった方々も、普段から応援してくださってる方々も、この記事読んで頂いて本当にありがとうございます。

私は2018年5月にVTuberデビューをしまして、特に大きくバズる事もなく地道に泥水すすりながら匍匐前進で進んで来ました。たくさんのバーチャルYouTuberさんがいる中で、やっぱり有名な方だったりとかに注目される方も多いと思うんですけど、まだまだ頂上ではなくちょっと下の麓の方を見てみるとまだ頑張ってるVTuberさんがいっぱいいるので、もうちょっとそっちにも目を向けてくれたら嬉しいなとすごく思います(笑)。

朝ノ瑠璃を応援してくださっている皆さんにものすごく言いたいのは、私は生涯現役でVTuberを続けていくつもりでこの業界に飛び込んできたので、安心して推して頂いて大丈夫っていう事です。

あと、推してはいたけど最近ちょっと違う子を見始めたっていう方もいらっしゃると思うんですけど、実家のような気持ちでたまに見に来るぐらいで全然いいので、里帰りじゃないですけど安心して推して頂きつつ、優しく見守って頂きつつ、時には皆さんに愚痴を言ったり悩みを言ったりすることもあると思うので、良かったら配信を見て慰めに来て頂けたら嬉しいなって思います(笑)。みんなのお姉ちゃんでいたいです、よろしくお願いします!

──本日はありがとうございました! ちなみに何か告知などありますでしょうか?

朝ノ瑠璃さん:お正月から『鬼斬(おにぎり)』というゲームと「朝ノ姉妹ぷろじぇくと」がコラボしています! 「本多忠勝」役で出演するほか、朝ノ瑠璃のコラボアイテムもあるそうなので、ぜひゲットしてください!

鬼斬公式サイト

朝ノ瑠璃公式Twitter(@asanoruri)
「朝ノ姉妹ぷろじぇくと」YouTubeチャンネル

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