
7月某日、筆者は東京から三重県志摩市に向かっていました。伊勢神宮に参拝しに行くわけでも、伊賀流忍者に弟子入りしに行くわけでもありません。
なぜ三重県志摩市に行くのか、それは昨今噂の“志摩スペイン村”を訪れるためだったのです!
志摩スペイン村はその名の通り、志摩市にあるスペインをイメージしたテーマパークです。東京生まれ東京育ちの筆者が志摩スペイン村を知ったキッカケは、にじさんじ所属ライバーの周央サンゴさんでした。
「とにかく人がいない」
「ご飯めっちゃ出る」
「皿と壺がたくさんある」
怒濤のマシンガントークと溢れるパッションで、志摩スペイン村のプレゼンをしてくれた周央サンゴさん。Twitterでのトレンド入りなども果たし、非常に話題を呼びました。この配信を見て、「行ってみたい」という気持ちが湧き上がり、1泊2日のプランで行っちゃいました。
園内では志摩スペイン村広報担当の柴原さんにもお話を聞くことが出来たので、志摩スペイン村の魅力と、気になる周央サンゴさんの影響力についてもお伺いしました。
◆フォロワー増、新プラン増、“周央サンゴフィーバー”の影響は?
――本日は取材を快諾いただきありがとうございます。どうぞよろしくお願い致します。
志摩スペイン村広報宣伝担当・柴原風花さん(以下、柴原):よろしくお願い致します。
――早速ですが、周央サンゴさんが志摩スペイン村を取り上げたことで、影響のあった部分はどこでしょうか。
柴原:最も顕著だったのが、Twitterのフォロワー数ですね。志摩スペイン村には公式アカウントがあるのですが、元々フォロワーは1.5万人ほどだったんです。それが、約5万人まで一気に増えました。
――3倍以上……ものすごい影響力ですね。周央サンゴさんが気に入っていたチュロスの売り上げなどはどうでしょうか。
柴原:増えました(笑)。
――やっぱり(笑)。
――園内の様子や、客層に変化はありましたか?
柴原:周央サンゴさんのグッズと一緒に写真を撮っている方をよく見かけるようになりました。コスプレイヤーさんも見たことあります。あとは、以前はお電話で承っていたお一人様用宿泊プランをお問い合わせが多かったため、Webからでも予約できるようにしました。「ひとりで宿泊するプランはないのか」というツイートがTwitterでよく見られましたので。
――6月24日に周央サンゴさんの3Dお披露目配信がありましたが、エンディングで志摩スペイン村のテーマソング『きっとパルケエスパーニャ』が流れていましたよね。
柴原:周央サンゴさんに歌唱と歌詞の朗読をしていただけて嬉しいです。この配信をキッカケに音楽ダウンロードサイトで『きっとパルケエスパーニャ』のダウンロード数が増えました。目覚ましや通勤時、テスト勉強中のBGMなど、色んな場面で聞いているといった内容のツイートをよく見かけるようになり、ありがたいです。
――ところで、シベレス広場のキャラクターたちが出てくるからくり時計ですが、やっぱり何時に出るかは分からないんでしょうか。
柴原:季節や営業時間によって出てくる回数が異なるので断言はできませんが、今のシーズンは1日6回、ナイター営業期間は1日8回、キリの良い時間に出てきます。
――出てくる時間はランダムということですか? 見られたらラッキーという……。
柴原:ショーの時間に被らないようにしているので、それ以外の時間帯で探していただければと思います。
――本日はありがとうございました。これから園内を見て回るつもりなのですが、見る順番にオススメなどありますでしょうか。
柴原:アトラクションやエンターテインメント、グルメ、フォトスポット巡り、ショッピングなど、色々な楽しみ方があるので、ぜひ気になるものを楽しんでください。ショーなどは時間が決まっているので、そちらだけ気をつけていただければ大丈夫です。それでは施設の紹介をさせていただきますね。
◆いざ、噂の「パルケエスパーニャ」へ
柴原さんに同行していただき、いよいよ筆者は志摩スペイン村に足を踏み入れました。
めちゃめちゃでかいお兄さんたちに歓迎され、エスパーニャ通りを通り抜けると件のからくり時計があるシベレス広場に出ました。
※スペイン人エンターテイナーによるグリーティングは不定期の実施です。
運が良ければこのように、キャラクターたちが出てきてくれます。セリフ付きです。
この広場は周央サンゴさんが配信でも触れていた、ストリートレビュー「ヌエボ・プログレッソ “アデランテ”」が行われる場所でもあります。
お次はサンタクルス通りへ。
ここはスペイン南部のアンダルシア地方をイメージした通りで、白壁の美しい家屋が建ち並んでいます。写真映えするスポットですね。
サンタクルス通りには教会があり、実際に挙式ができます。
こちらはガリオン船“アルナ号”の中です。柴原さんいわく、コスプレイヤーさんがよく写真を撮っているスポットだとか。
こちらはハビエル城博物館の入り口です。この博物館は、宣教師フランシスコ・ザビエルが生まれたとされるハビエル城を模して作られたものです。
中はスペインにまつわる芸術作品や歴史の資料館になっていました。
この“アルタミラ洞窟壁画”のレプリカは世界に3つしか存在せず、その1つがここ、志摩スペイン村に展示されています。
筆者が博物館、美術館好きというのもありますが、志摩スペイン村の中でもハビエル城博物館はイチオシスポットです。
カルメン通りのカンブロン劇場では、志摩スペイン村のキャラクターたちのアニメーション映画や、スペインにちなんだドキュメンタリー映画が上映されています。
筆者は周央サンゴさんも見たという『空とぶドンキホーテ』と、同じくアニメーション映画の『ドンキホーテ夢見る騎士』を見てきました。
スペインの文学作品『ドン・キホーテ』をモチーフにしたキャラクターたちなだけあって、そのエッセンスが所々に散りばめられていました。日曜日の朝、テレビで流れていても違和感はありません。周央サンゴさんも仰っていたようにキャラクターのおじさん率は高いです。
ここでおやつ休憩! Tastyなチュロスをいただきました。シナモン味とチョコ味の2種類があります。
筆者が今まで抱いていたチュロスのイメージは「小麦粉の練り物、噛み応えのある甘い揚げ物」だったのですが、志摩スペイン村のチュロスは生地がフワフワ、モチモチでした。食感はパンのポンデケージョに近いと思います。この生地の存在感が圧倒的でした。Tasty。
再びカルメン通りに戻り、今度はフラメンコのパフォーマンスショーを見てきました。柴原さんオススメポイントのひとつです。
本場スペイン人ダンサーによる情熱的なステージとなっています。フラメンコを知らない人でも引き込まれる魅力的なショーです。
地面を踏みつけるタップ音の重厚感が凄まじく、圧巻のパフォーマンスでした。
こちらは志摩スペイン村のメインアトラクション“ピレネー”入り口写真です。吊り下げ式、長距離のかなり本格的なジェットコースターです。
コロシアムで行われているキャラクターミュージカル“パティオ デル カント~ダルシネアの秘密の花園~”も見てきました。
“パティオ”はスペイン語で“中庭”を意味する言葉で、パティオ祭りはスペインアンダルシア地方で行われている中庭のコンテストのことです。
そのパティオ祭りをモチーフにしたミュージカルでは、キャラクターたちが誕生月にちなんだ花々の歌を歌い、色鮮やかなステージとなっていました。
◆併設されたホテルが豪華で安すぎる!
たっぷり志摩スペイン村を満喫した後は、“ホテル志摩スペイン村”でのんびりしました。
館内には異国情緒溢れるインテリアが飾られ、アンダルシア地方特有の中庭も再現されており、とってもキレイでした。お皿もたくさんありました。お噂は兼々……。
筆者が泊まったのはスタンダードなツインルームです。広かったです。開放感すらあります。特に水回りスペースが広く確保されていました。
ベランダから中庭が見えました。まるで日本じゃないように見えますが、日本の三重県です。
そしてお部屋で小休止を挟んだ後、量がすごいと噂の夕食をいただきにレストラン“ヒラソル”へ。
まずは前菜ポジションのピンチョス盛り合わせと、ホットタパスが出てきました。筆者はメインよりも前菜やおつまみが大好きな人間なので、これには大喜び。タコのアヒージョ美味しかったです。
周央サンゴさんが言っていたコブ付きのパン。食事に合う味で美味しいです。
メイン1品目、海の幸のプランチャ~ギンディージャ風味~。魚介の旨味をこれでもかと詰め込んだお料理です。白身魚にトマトとオイルのスパイシーなソースが合っていました。
メイン2品目、スペイン産イベリコ豚のグリル~パイナップルのカラメリザード添え~。濃厚、の一言です。イベリコ豚の脂身の甘み、パイナップルの酸味、焦がしソースの苦味が合わさって重厚なお料理でした。
ここですでにお腹の限界を感じていた筆者でしたが、メイン3品目、伊勢志摩産伊勢海老とトマトのパエリアです。トマトの酸味が効いていて美味しかったです。
本当に魚、肉、米がきました。淡々と運ばれてきました。ありがとうホテル志摩スペイン村。
終わりかと思いきやデザートまでついています。ケーキ、フルーツ、アイス全部乗せの豪華プレートです。適度にお腹を空かせて挑みましょう。
こうした本格的なスペイン料理の他にもフレンチや和食のレストランも選択できます。
また、志摩スペイン村のキャラクターたちがデザインされたキャラクタールームに宿泊すると、キャラクターたちをイメージした特別なコース料理をいただくことも可能です。
他にも宿泊者の特典として、天然温泉“ひまわりの湯”をチェックアウトまで何度でも入場し放題、というものがあります。筆者も利用させていただきましたが、朝昼晩で1日3回は入りたいくらい気に入りました。内風呂、ジャグジー、サウナがどれも広くてキレイで、露天風呂は景色含め最高でした。
隣に志摩スペイン村があるだけでもアドバンテージなのに、ホテル単体で見ても素晴らしすぎます。これで朝食のバイキングまで付いて2万円しませんでした。安すぎる。
◆どの年代の人でも楽しめるテーマパーク“志摩スペイン村”
志摩スペイン村、最高でした。
キャラクターミュージカルやアトラクションでお子様が楽しめるのはもちろんのこと、カップルで、もしくは友人と遊びに行くのも楽しそうですし、カフェなど休憩できる場所が多くあり、博物館やホテルが魅力的なのでご年配の方も楽しめるテーマパークだと思います。間違いなく、親子三世代で行って楽しめるテーマパークです。
伊勢志摩旅行のコースにぜひ組み込んでいただきたい!
今度は家族連れで行きたいです。
こんな素晴らしいテーマパークを広めてくれた周央サンゴさん、そして取材に対応していただいた柴原さん、ありがとうございました。
皆さんもぜひ志摩スペイン村に遊びに行ってみてください!
エスパ~ニャ~♪
志摩スペイン村-オフィシャルサイト-
ホテル 志摩スペイン村 オフィシャルサイト
[取材・文:ありみち、撮影:山中詩音]